天然石、宝石ができるまで
宝石は、岩石から発見されます。
岩石には組成に応じて3種類あります。
- 火成岩
- 堆積岩
- 変成岩
です。
マグマから生成され地表に出た岩石は、風雨や水の流れによって摩耗し、削り取られたり、別の場所に運ばれ沈殿する、などの過程を経ます。
このような過程を経ることで、新たな岩石をつくり出されます。
例えば、ラピスラズリは
- ダークブルーがラズライト
- 白い脈がカルサイト
- 金色の斑点がパイライト
というように、複数の鉱物の結晶が一つの岩石に混ざることよって新たな岩石が形成されます。
火成岩
火成岩は、火山内部にある高温のマグマが冷えて固まった岩石です。
溶けたマグマが、何百万年という歳月をかけて、地底でゆっくりと冷えたり、地表に上がる過程で冷えて固まり、岩石になります。
温度や圧力の変化により、マグマの中で結晶が形成されて、完全に固まると岩石となります。
冷えて固まるまでの時間がゆっくりであるほど、結晶は大きくなります。
マグマが地表まで到達し、噴火口や地面の亀裂から溶岩や火山灰として噴出した結果、火成岩ができます。
火山岩の1つであるカンラン石玄武岩にはカンラン石の結晶が含まれています。
それがペリドットと呼ばれる宝石です。
他には、ルビー、サファイア、トパーズ、ムーンストーン、ジルコンも火山岩の中で結晶化します。
火山岩は短時間で冷えて固まります。
早く冷えた場合は、小さな結晶しかできません。
また、そのような岩石からは天然ガラスができます。
堆積岩
堆積岩は、岩石の風化や浸食、堆積によって生成されます。
ミネラル成分を豊富に含む熱水が蒸発、冷えて固まった場合も生成されます。
堆積岩には、アメジスト、ターコイズ、マラカイト、ロードクロサイト、アゲートなどがあります。
シリカゲルを成分とするオパールは、堆積岩の空洞や火成岩のヒビ割れの亀裂に形成されます。
変成岩
変成岩は、温度や圧力の変化を受けて、岩石の組成が変化し、新しい結晶や鉱物ができた岩石です。
山岳を形成する大きな地殻変動が起こる過程で生成されることがあります。
6,500万年前にインド亜大陸がアジア大陸と衝突して地殻が押し上げられ、世界でもっとも高いヒマラヤ山脈が誕生しました。
その過程で生まれたのが、ミャンマーのルビーやヒスイの宝石です。